逆境無頼カイジ破戒録篇2話感想「勝利の鉄則」


カイジの台詞をグラビアアイドルがいやらしく読み上げるってこれ何のプレイ?
今日はカイジ関係で吉報がいろいろありましたが今夜3話放送なのに今頃2話の感想を書いていてギリギリもいいとこじゃない南郷さん状態。




以下ネタバレ。


【今回のあらすじ】

カイジ「くやしいっ……!」 立木「くやしい!」


カイジ「くやしいっ……!」 立木「くやしい!!」



カイジ「くやしいっ……!!」 

立木「くやしい!だがこれでいい!!」

1日外出券を目指し、復活をかけた地下チンチロに挑むカイジ
カイジは流れがくるのを待ちながら小さく張り続け、三好が親の時、初めて動く!3000の大張り。三好の1投目は出目1!圧倒的有利なこの状況で、カイジまさかの1・2・3!!!
悔しい!悔しい!!悔しすぎるカイジ!!!
だがこれによりカイジのギャンブラーの本能に火がつく。その姿を見て大槻は微笑むのだった。


公式のストーリー紹介熱すぎワロタ。




  • 大槻班長の巧みな営業術
    • 貧窮を極めたタイミングを見計らって優しく声をかけ、まずは「凄腕の経験者」「他とは違う特別な人間」と相手を持ち上げて下手に出ながら取引や勝負に対する真摯な姿勢を示す。
    • 警戒心を緩和したところですかさず代償として手に入る現物を目の前で提示、無理のない返済プランをご提案。
    • さらに「普段なら9万のところ、今夜だけは特別!なんと全額チャラ!」と押しの一手から、畳み掛けるように「これが体勢を立て直すためのベストな方法」と思考を誘導。完璧です。
  • 「こんな連中にオレが負けるはずがねえっ!」
    • 根拠のない自信で開始前から敗北フラグをビンビン立てている主人公。

慎重を期するカイジも、班長キュゥべえをも上回るセールストークに屈してついに契約。いよいよチンチロ開帳です。班長の作業着に比べ、カイジたちの作業着が目に見えて薄汚れていて格差社会を感じます。



  • 初登場の三好タロス。
    • 声が思いっきり遊佐で吹きました。もう遊佐のBLCDとか聴けない。
    • やたら三好の鼻に違和感を感じたので原作を読み返してみたところ、初登場の10話では逆さキノコのようだった丸鼻が33話で突然分離を起こし、34話からは切り込みを入れられたプラナリアのように三等分されていました。1話の間に三好に何が。

先の展開のことは伏せますが、ある意味大人気の三好が初登場。声が意外と渋いです。劉や市丸ギンなど閉じ目が多い遊佐キャラでこれだけ眼力が強いキャラを演じることはあまりないような気が。目がだめだ……!(森田談)




  • 地下チンチロ開始
    • 視聴者を飽きさせないように3D映像やナレーションが効果的に使われ、特殊なローカルルールも順を追ってわかりやすく説明されています。
    • こうして見ると、目や髪型だけでなく輪郭の形から丸、逆三角、四角、ホームべースと完璧に書き分けている福本先生のキャラデザ力。
  • カイジなんと初手からシゴロ
    • せっかくのシゴロも100ペリカで残念賞ではしょんぼりしちゃいます。
    • ステディぶってゆるゆる行こうとするカイジ。しかし40分が経過してようやく小額の張りでは博打の本質や流れが感じられないと気付き、三好の親番で一気に3000ペリカを投じるも、まさかのヒフミっ……!
  • 痛恨の3000ペリカ倍払い
    • カイジ「くやしい…!」修造「声が小さいよ!もっと大きい声で!」
    • 今回も立木ナレは絶好調です。
    • 悔しさにビクンビクンしながら歯を食いしばるカイジ。クリムゾンか。
    • とはいえ100ペリカで10円、地下では大金の3000ペリカといえど現在の貨幣価値に換算するとたったの300円である。
    • 狼狽から歓喜までの三好の見事なビフォーアフターが今すぐ殴り倒して鼻フックで吊るしたくなるウザさでいい感じです。
  • ひりつかなきゃ駄目っ……!
    • これでいいっ……!これでこそ博打っ……!ギャンブルなんだっ……!忘れていた……!この感覚……この悔しさ、憤り……血の逆流……!行けっ……!飛び込めっ……!飛び込んでいっそ翻弄されろっ……!


超電磁砲に撃たれてカイジ錬金術師として覚醒したところで次回へ。
まだ導入部分なのに2話も安定のおもしろさですね!

ひとつ難をつけるなら変なざわざわSEだけ耳障りで気になります。女声でも別に構わないのですが「ざっ…わーーー…」「うっそーーー」*1など突飛なバリエーションは正直いらないので、できれば1期のシンプルざわボイスにもどってほしい。これからますますエスカレートしそうで少し不安です。まあでも慣れてしまえば割り切って楽しむこともできそうな気がしなくもないような。


しかし逆に「これはすごい」と感じたのは、予想の斜め上を行く演出の数々。





  • アニメならではの超演出
    • 体温が上がるどころが炎に包まれ燃え上がる火属性カイジ
    • 血が逆流するどころか全身凍り付いて粉々に飛散する氷属性カイジ
    • 吹き荒れる強風に飛び込んで翻弄される風属性カイジ
    • そのときカイジに電流走る雷属性カイジ

※イメージ映像です。実物と異なる場合があります。


むさ苦しい男たちが賽を振っているだけで画的な面白さや動きが少ない分、心理描写のほうでは燃えるわ凍るわすごいことに。カイジの氷像ペロペロ。
風に飛ばされるシーンは原作では濁流に飲み込まれていますが、昨今の社会情勢に配慮して津波を連想させる部分を修正しているようです。突風を見ると佐原を思い出して悲しくなるので不謹慎ですふじこ。

濃密な心理描写は福本作品の真骨頂ともいえますね。アカギアニメでも鷲巣さまが分裂したりアカギが妖怪化したりとものすごい度肝を抜かされたので、これからもバニバニ突き進んでほしいです。


次回は本日深夜25:09から第3話「強運の欠片」が日テレで放送されます。2期はなぜかカイジ箴言だけで次回予告がないのでさみしい。
作品に関連したTVCM*2が全く流れないという、他のアニメでは考えられないほど宣伝する気がないアニメですが、公式によると「逆境無頼カイジ 破戒録篇」DVD1巻は6月22日に先行レンタル開始。セルDVDは今秋発売予定だそうです。
 
 

*1:あれなんて言ってるの?うっさー?

*2:CRカイジ2のCMすら流れない。自粛中なのでしょうか。