逆境無頼カイジ破戒録篇8話感想「因果応報」
この日の放送ではちょうどテレビ東京の裏番組「今夜もドル箱S」というパチンコ番組で「CR弾球黙示録カイジ2」が特集されており、及川奈央さんやサンドウィッチマンが大当たりを出す裏で本家カイジも大当たりという日テレでもテレ東でもWでカイジWカイフィーバーでした。カイジ2打ちに行こう行こうとおもいながら早2ヶ月。
遅すぎる以下ネタバレ。
【今回のあらすじ】
班長は激怒した。寛容な精神もついに限界に達した。男達の屈強な腕に押さえ付けられ逃げることも叶わず、激しく呻き足掻くカイジ。観衆は目の前で行われようとしている「制裁」にごくりと息をのみ、どこか期待の色を帯びた視線を浴びせながらも誰一人救おうとはしない。欲望を抑圧された地下での異様な光景に、賭場は咽返るような熱気で高まっていく…
だいたいあってる。*1
- イカサマ現行犯逮捕
- あんた、オレの目を見た……!
毎度種明かしタイムで理路整然と話す覚醒カイジには、普段のクズっぷりとのギャップが際立って映画版ジャイアン現象に近いような感覚をおぼえます。ビールぶっかけをはじめとする挑発は班長の敵愾心を煽ってシゴロ賽を使わせるためだったという伏線もにくい。放送初日にはビールの誘惑に為す術も無く陥落しヒイヒイ言ってたカイジが…あのカイジが…
- なんたる不覚!不覚!不覚!
絶体絶命の窮地に追い込まれながらも土壇場で賽がまだ回っている最中に丼を獲られたことに着目、無理を通して道理を蹴っ飛ばそうとする班長。
班長「カイジくんが丼をとった時サイコロはまだ回っていた!目は出てなかった!つまりこの勝負はまだ未確定!ノーカウント!ノーカウント!ノーカウントなんだぁぁっ!」
観衆「…………」
班長「ノーカン!ノーカン!ノーカン!ノーカン!ノーカン!ノーカン!ノーカン!ノーカン!ノーカン!ノーカン!ノーカン!ノーカン!ノーカン!ノーカン!ノーカン!ハイッ!ノーカ
観衆「なんだとコルアアアアア!!!!」
「ハイッ」と合いの手まで入れたのに袋叩き。沼川もこの顔である。
【短期集中シリーズ】カットされたけど原作のちょっとかわいい班長その1
「ノーカウントを声高に主張するもカイジや観衆が静まり返っているのを見て我に返る」
班長「生き残った生き残った生き残った!生き残ったぁぁぁっ!」
生き残りへと導く細い綱……天が垂らした救いの糸……光明……!
勝ちへのタイトロープ……!
班長大騒ぎとノーカウントが生きて勝負続行ボーナス確定高笑い。カンダタストリングよじ登っての大勝利宣言。腹筋砕け散りました。さすがはシリアスな笑いを地で行く福本アニメ。他の追随を許しません。「やっぱバカじゃん?」「ゴネ得!ゴネ得!」「YATTA!YATTA!」とまだまだ絶好調の班長無双。
ちなみにこの日の放送を見たチョーさんの奥方いわく「ハギ―がかっこ良かった。大槻班チョーはもう他人と思いたかった。うちとは関係ない人と思いたかった」そうです。
- ピンゾロ!ピンゾロ!ピンゾロ!ピンゾロ!ピンゾロオオオ!!
- 容赦ないフルボッコで異例の6連続ピンゾロ。
- 安心と信頼のナレーション芸。立木の喉が死んじゃう。
シゴロ賽を使うとは一言も言っていない。これギャルの常識。
「同じく賽を回す」と「同じ賽を回す」で意味が異なるというのだから日本語はほんとうにむずかしいですね。班長がゴネることまで見越して十重二十重に孔明の罠を仕掛けていたカイジの奇策士ぶり。積み上げたロジックの元に思惑通りに事が進んで今か今かと必殺のピンゾロ賽を繰り出す瞬間。ここからが本当の地獄だ…
【短期集中シリーズ】カットされたけど原作のちょっとかわいい班長その2
「涙目でヒタヒタと廊下を歩きながら言われた通りに金庫を抱えて持ってくる」
蓄えた千両箱の金まで吐き出させられて痛恨の253万5千ダメージ。歓喜に沸く45組を尻目にフラフラと立ち去ろうとする班長を静かに引き止める覚醒ドSカイジ。
まだオレのバトルフェイズは終了していない。
カイジ「ふ〜ん……やめるんだ……?一度負けたくらいで……」
カイジ「まあ気持ちはわからないこともない。でも、親はやりきってもらわないとな。」
カイジ「続行だっ……!張らせてもらうっ……!もう一度っ……!全額っ……!」
ずっと!カイジの!ターン!
304万2千張り全額倍プッシュいただきました。
1の目以下もしくはションベンでない限り親は2回。これもギャルの常識。
無論ルールは引き続きそれぞれの特殊賽を使うことになるので、必然的にピンゾロ地獄再来確定です。さよなら金庫。班長逝ったあああああああああああ
【短期集中シリーズ】カットされたけど原作のちょっとかわいい班長その3
「目標額の2000万が溜まったら外出して温泉やハワイに行こうと楽しみにしていた」
チンチロ編オーラスということでさすが文句無しに神回でした。なんという痛快な大逆転。なんというカタルシス。目には目を。特殊賽には特殊賽を。「念力が賽の目を左右するんだったな」「座れよ親は2回だろ」とカイジがされた仕打ちや改変ルールを逆手に取ってそのまま倍返しするような展開に脳内物質駆け巡りまくり。今までフラストレーションが溜まりに溜まっていただけあってはんぱない爽快感。勝負の後は骨も残さない。尻の毛までむしり取る。最高です。福本先生は天才です。おもしれえええええええええええええ
「普通チンチロってのは誰だって丼の中に集中するはずだ。だが一投目…あんた俺の目を見た。俺がイカサマに気付いているか確かめにきたんだ。あの目がなきゃ俺はとんだお手付きをしてたところだ。」
なるほど長い。和也編6巻の宣伝もありました。
できるだけキャプは控えめにしようとおもってるのですが今回はさすがに多すぎましたね。本編が神すぎるとあまり弄りようがない。
次回は昨日の深夜25:10から第9話「喝采、そして…」でした。(過去形)