本博1日目、本と作家のトークライブ
◆多彩な作家と交流 読書イベント「本博」が福島で開幕
2010年、国民読書年の記念イベントとして、10月30日、31日に福島で開催された「本博(ほんぱく)」に行ってきました。
わざわざ福島まで出向いた理由はこれ。
>180分スーパートークマッチ 福本伸行×佐藤秀峰×本谷有希子×徳永富彦
ふくしませんせいがふくもとに舞い降りるとき…いて… (ガラガラドンガッシャーン
さらにその前日にも福本先生と佐藤先生のトークライブがあるという、福島県の贅の限りを尽くしたラインナップ。
これはもう行くしかない、でも一緒に行くひといない、死にたい、と福本クラスタに救いを求めたところなぜか秘宝館やUFOや江崎や違った意味で多大な盛り上がりを見せ、福島在住のKUBさんプレゼンツ福島ツアー決行と相成りました。
覚えていることをのろのろとレポします。
1日目 本と作家のトークライブ
同行のあさげさんのおかげでなんとか新幹線に乗車し、酒を飲みながらあっという間に郡山駅に到着。ひびきさんと合流し、迎えにきてくれたKUBさんの車で会場の福島学院大学駅前キャンパスまで移動。
アルコールでかなり振り切れていたため車の窓から見るものすべてがめずらしい逆タイムスリップ状態で「赤木」の名が付くビルを見つけて全員で身を乗り出したり「伊藤」の名が付く看板を見つけてわたしだけ身を乗り出したりとずっとそんな感じでした。
車「コンビニが!コンビニがある!コジマがある!しまむらがある!ソフトバンクもある!なんでもある!すごい!福島すごい!」KUB「福島なめんな!」
台風の影響で雨が降りしきるあいにくの空模様。雨曝しなら濡れるがいい。
途中食べさせてもらった五平餅がとてもおいしかったです。
大学のキャンパスということで、思っていたよりも会場は狭め。1階では古本のフリーマーケットが開催されており、なぜか野菜やふんどしまで売られていました。「読書ソムリエによる悩み相談と本の処方」や「読み聞かせと絵本の世界」など本博ならではのイベントも。ハロウィンのお菓子をもらったり、幸せになるくす球を割らせてもらったりと、アットホームな雰囲気をしばし堪能。
福本先生まではまだまだ時間があるなとのんきに構えていたら、そのひとつ前のトークショーが始まる時点で全員分の最前列をキープするという必勝法をあさげさんが当たり前のように実行していた。いけね…!おれ寝ぼけてやがる…!
ここはすでに戦場でした。戦場で後ろから撃たれたと騒ぎたてる兵士がどこにいる…?というわけで最前列でまずは本谷有希子さんと徳永富彦さんのトークショーを見ることに。
本谷有希子×徳永富彦
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司会が素人の女性なのかかなり緊張していたようで、質問がいまいち的を得てなかったりと進行がgdgd気味でハラハラしました。*1
その勢いのまま司会が唐突に「客を前に出してその人がどんな人か観察眼で当ててみよう!」などというよくわからない参加型コーナーを始めたのですが、なりゆきというか横から気圧されてなぜかわたしが前に出ることになることになってしまい、裸でサバンナといった風情で立ち尽くすはめに。どうしてこうなった。
お二方も気を遣ってくださったのか見たままの印象を迂闊に口に出せない状態になり、晒し者になっていたところを見かねた本谷さんこと女神が助け舟。
本谷「じゃあ徳永さんがこの方を自分のドラマに出すとしたらどう殺すか考えるのはどうですか、もうそれでいいじゃないですか」
司会「ああそうですね!そうしましょうか!」
徳永「う…ん… じゃあ…」
徳永「ある日、歩いていると、地面にこう…黒い影があるんですね」
本谷「はい」
司会「はい」
徳永「それは、ブルドーザーに轢かれて死んだ彼女だった」
はい
轢死いただきました。
ありがとうございます!
福本伸行×佐藤秀峰
10分の休憩を挟み、いよいよ福本先生(写真右)と佐藤先生(写真左)が登場。
福本せんせいうおおおおおかっこいいいいいいいい。
最前列なだけあってものすごく距離が近いんですよ。2mくらいしかないんですよ。さえぎるものも何もない。椅子の向き的にちょうど目が合う位置でしばらく顔あげられなかったです。カァァ…
この二人の組み合わせを目にするのは去年の女子美で行われた講演以来二回目でした。佐藤先生は福本先生の元アシスタントだったんですよね鷲巣麻雀の最初のあたりまで。なので福本先生は佐藤先生のこと「しゅうほう」と下の名前で呼んでます。かわいい。師弟かわいい。
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佐藤先生原作の映画海猿公開中。さらに代表作「ブラックジャックによろしく」他コミックスが、公式サイトですべて無料公開中です。
しゅうほうは「ああ…」「ぼく…そういうのわかんないんですよね…」「特に…ないですね…」とあいかわらずマイペースに受け答えしてました。柔和な微笑みとアヒル口がデフォルトで和む。漫画の無料公開然り、なにかと世間を騒がせては物議を呼んでいる先生ですが、実際に本人を見ると全然結びつかないです。
客席からの質疑応答コーナーでも
Q.しめきりは守りますか?
福本「最近はずっと書き溜めるようにしてるんで、落としたことないです」
秀峰「すみません…落としまくりです…テヘッ」
Q.やめたいと思ったことはありますか?
福本「おれはないです」
秀峰「ぼくはしょっちゅうです…というか…漫画家やめたいんですよね…」
Q.体のどこの部位が好きですか?何フェチ?
福本「おでこかなあ。蒼井優のおでことか、かわいいよねえ」
秀峰「こんな人がたくさんいるところで…おっぱいって答えたらだめですよね…」
Q.かっこいいと思う男性は?
秀峰「ぼくは…福本先生がかっこいいと…おもいます…」(会場拍手喝采)
こんな感じで爆笑をかっさらっていってとてもおいしかったです。
しゅうほうはほんとうにのぶがだいすきだなとおもいました。敬愛の念を感じる。福本先生も、漫画業界で我が道をひた走る佐藤先生のことをあたたかく見守っていらっしゃるようでした。
そして福本先生はおでこフェチとのことで。今回一番重要な情報はそこです。*2 福本先生のかく横顔から見たおでこがやたら起伏と自己主張がはげしいのはそのフェチズムゆえなのでしょうか。福本クラスタで森田ヘアーが流行るな。
原稿はアナログで描いて、アシスタントがPCで背景や効果を処理しているようです。黙示録の表紙のような福本先生の手塗りカラー絵も好きなのでさみしい。
あと最前列にいたご高齢の男性が躊躇なく年収について質問していたのがまぶしかった。おじいちゃんそれは事務所NGでしょ。
↑見た目このくらいの距離。同じ質疑応答でも女子美に比べて客の人数が全然少ないので、手を挙げたらあっさりと人生初の福本先生へ質問をする権利が!生きるために挙手してよかった。答えてくれている間ずっと福本先生が真摯に目を見つめてくれていて眼球が沸騰しました。
Q.今後描いてみたい漫画はどんな漫画ですか?
福本「えっと…今はまだ何を描くかぼんやりしてるからわからないし、言えないんだけど、もし描けたら、少年ジャンプとかヤングジャンプに載せられたらいいなとおもう」
来いよジャンプ!出版社の垣根なんて捨ててかかってこい!
法要でのトークでもそんなことを話していたので鷲巣ゴルフの実現も遠くないのかもしれません。同じヤンマガ連載だったCLAMPも今度ジャンプSQで読みきり掲載ということなのでいい流れ。天下のジャンプで無頼伝涯再開フラグが。このときばかりは完全に福本先生に夢中だったので佐藤先生の答えは忘れました。
ジャンプ:友情、努力、勝利
ジャンプに新風とアンチテーゼ巻き起こす福本先生かっこいい。
以前の女子美講演では福本先生の作品についての質問や話に集中してしまっていたのですが、今回は男性も多かったので本の博覧会らしくいい感じにまじめなトークショーでした。
1日目は50分ほどで終了。帰り際にファンからサイン攻めにあっている先生を見て、持参したカイジ1巻とペンを手にあわよくば便乗をもくろむ。が…ダメっ…!
先生を見るのにいそがしかったので内容かなりうろおぼえです。とにかく福本先生の足元でロールアップされたデニムと靴下の間にチラリと見える肌色の絶対領域に興奮を禁じえなかった。
これから長野へ行くのでいつになるかわかりませんが、2日目につづきます。