劇場アニメ「宇宙ショーへようこそ」試写会感想


「宇宙ショーへようこそ」の試写会に行ってきました。ネタバレなし。

都会の喧騒から離れ、美しい自然に囲まれた小さな村、村上村。夏休みのある日、恒例の子どもだけの夏合宿のため、夏紀たち5人は小学校へと集まった。そして彼らは行方不明になったうさぎ、ぴょん吉を探しに、裏山へと足を踏み入れる。だがそれは宇宙を揺るがす大冒険への第一歩だったのだ……。

文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞したテレビシリーズ「かみちゅ!」から4年、舛成孝二監督とA-1 Picturesが満を持して送り出すオリジナル劇場アニメーション。美しい自然に囲まれた小さな村を舞台に、子どもたちがひょんな出会いをきっかけに経験する、ひと夏の冒険を描く。


以前からずっと気になっていて「公開したらすぐに観に行きたい」とおもっていたので、運良く試写会に当選して小躍り。

あの「かみちゅ!」の実力派スタッフ陣と、先に試写会で観た人たちの高評価により、自分の中でも期待がかなり膨らんでいたのですが、その高まった期待に充分こたえてくれた素晴らしい映画でした。


奇妙でかわいい宇宙人や未来的な乗り物、銀河で繰り広げられる華やかな宇宙ショー、夢とロマン溢れる誰も見たことのない不思議な大冒険。
こんなにもわくわくして胸が震えたことっていつぶりだろう。
緻密に作り込まれた世界観に「こんな冒険してみたい!」と魅了され、ラストが近付く頃には「終わってほしくない!」と感じてしまうほどのめりこめる。
2時間18分があっという間で、本当におもしろかったです。



宇宙の未来的な建物や星空の美しさもそうですが、懐かしさを感じさせる田舎や自然の風景はさすが「かみちゅ!」のスタッフ陣。
とにかく映像がきれいでどんどん「宇宙ショー」の世界に引き込まれます。
全体に流れるほのぼのした空気や音楽も心地良いです。舛成監督うまいなあ…
多彩な宇宙人がちょこまか行き交う様子や表情豊かによく動く登場人物たちが丁寧に描かれていて、細かなディテールやスタッフの遊び心を画面の隅々まで堪能できる、大きなスクリーンだからこそ映える映画になっているとおもいます。*1


また、メインキャラの小学生5人がみんなかわいくてすごく魅力的なんです。
おおきいおともだちにはあまねちゃん(ようじょ)のぷにぷに感とかたまらないんじゃないでしょうか。
なつきちゃんの元気いっぱい健康的な白いふとももとか、ジャングルジムにのぼって服がちょっとめくれあがってて見てるこっちが気恥ずかしくなるけど当の本人はまだそういうこと全然意識してない子供らしさとかもうさいこうですね!




特にインクちゃん(宇宙人)のかわいさはガチ。
なにあのちっちゃいピンクの生き物。最初から最後までかわいすぎる。
子供の声はすべて子役が担当してますが、わざとらしくない子供のリアルさが出ていてうまくはまっていました。なんか最近の一般向けアニメ映画は声優使わないことが多いですね。アフレコ終了後には子役全員が号泣したらしいです。ウウッ。
犬役の藤原啓治さんが脇をしっかり支えてくれていたのも良かったです。このポチがまたいいキャラなんだ…とか言い出したらキリがない。



ほんわかクスッと笑えて、未知の冒険にワクワク、迫力のアクションにハラハラ。登場人物がそれぞれの想いを持って勇気を振り絞って立ち向かい、最後は少しだけ成長した姿に、ほろりと泣かされてしまいました。
ベルリン国際映画祭にノミネートされたのも納得のクオリティの高さ。
子供から大人まで誰でも楽しめる、夏休みにぴったりの映画だとおもいます。
サマーウォーズ」に続くようなヒットになればいいなあ…。



ちなみにチラシと試写会終了後に配られたおみやげがこれ。
おみやげって何かとおもったらまさかのわさび茶漬!
映画を観た人なら受け取った瞬間おもわずニヨニヨしてしまう粋なおみやげでした。ありがとうございますおいしくいただきます。


今まで試写会に参加したことは数えるほどしかないのですが、試写会場のパイプ椅子のような椅子で鑑賞するのは結構疲れました。
前の人の頭で画面の下半分が見えにくかったり、ちょっとセリフが聞き取れない部分があったり、本来ならEDにはスーザン・ボイルによる歌声が流れるはずが今回は試写会バージョンということらしくサントラ?が流れたり、一回観ただけでは設定がわかりづらかったり。もう一度観たい。




宇宙ショーへようこそ

アニメーションの魅力を余すところなく詰め込み、世界中のあらゆる世代に熱い興奮と深い感動を約束する宇宙一のエンターテインメントの幕がついに切って落とされる!


宇宙ショーへようこそ」は6月26日(土)公開です!





*1:ただその分情報量が多くて、ちょっと詰め込みすぎな印象もあったかも。